産業医武神より。【<新型コロナワクチン、産業医へのQ and A 2>】
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「外資系エリート1万人をみてきた産業医が教えるメンタルが強い人の習慣」
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タフでハードな環境でも元気に働き続けている人は何が違うのか?
その「ストレスとの上手な付き合い方」とは?
外資系企業の産業医として、年間1000件以上、
通算1万件以上の面談を行っている著者が
「メンタルが(ストレスに)強い人に共通する考え方や習慣」を解説しています。
ぜひ、お読みいただけますと幸いです。
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いつもメルマガをお読みいただきありがとうございます。
日本ストレスチェック協会代表理事、産業医の武神です。
今日は、
【<新型コロナワクチン、産業医へのQ and A 2>】
について、お話しさせてください。
お役に立てば幸いです。
<新型コロナワクチン、産業医へのQ and A 2>
6.接種した社員(等)が、していない社員と一緒に働きたくないという場合は?
7.会社としては、新型コロナワクチン接種に関する社員対応は、どのようなスタンスがいいのか?
8.会社としては、新型コロナワクチン接種には、どのようなスタンスがいいのでしょう?
9.産業医から会社へ向けてのコメント
10.産業医から会社と社員へ向けてのコメント
<答え(あくまで私見です)>
6. 接種した社員(等)が、していない社員と一緒に働きたくないという場合は?
まず、そのような声をあげた社員の感情を理解し共感を示すことが大切です。
しかし、そのような理由で会社が何らかの特別な配慮(部屋を分ける、
在宅や出社の配慮等)を必ずしなければいけないということはありません。
新型コロナ感染症に限らず季節性インフルエンザワクチンを例に考えれば分かりやすいですね。
7. 新型コロナワクチン接種に関する社員対応は、会社は、どのようなスタンスがいいのか?
ワクチンの有無に関係なく、社員たちの今後の働き方をどのようにしたいのか。
これが会社が最も考えるべきでしょう。それを社員たちに明示し、その上で社員各々が、
接種について考えることが、一番現実的ですんなりいくと感じます。
個々の社員の訴えに対しては、
その訴えの背景にある個々の事情や感情を理解し共感を示すことが大切です。
しかし同時に、会社としての方針を法令等に準じて明示し、
感情に流されないようにすることが担当者には求められています。
8. 新型コロナワクチン接種には、会社は、どのようなスタンスがいいのでしょう?
私が自分のクライエントにまず伝えるのは、それは医療の問題であるから、まずは、
行政と個々人の判断に任せることです。会社が前面に出る場面ではないと思うと伝えます。
もちろん、仕事や家事で忙しい社員たちのために、ワクチン接種に関する情報を整理し
提供することは大切です。これはしっかりやるといいと思います。
実際のワクチン摂取計画では、市町村がリーダーシップをとり行うことが示されています。
そして、我々は住民票住所によって管理されるようです。
実際の摂取場所は医療機関や特別設置された摂取会場などと予想され、
会社が関与する部分はさほどないと思われます(診療所等をもつ会社は別の可能性あります)。
その上、実際に摂取するのか否かは、個々人の判断です。
会社が関与できるところはあまりないのが実情です。
米国では、ワクチン接種をした社員にお金等のインセンティブを払って
動機付けをしている企業もあるようですが、日本の国民性や企業文化を考えると、
日本では、せめて、ワクチン接種にいく日を有給の特別休みにするくらいが現実的と感じます。
新型コロナワクチンは、正社員だけが接種しても職場としての集団的免疫効果は限られます。
ですので、特に、派遣社員等の非正規社員へも同様の配慮があるといいと思います。
(私はクライエントには、毎年季節のインフルエンザワクチン接種は、
正社員も非正規社員も同様の福利厚生を与えることを進言していますが、今回も同じです。)
9. 産業医から会社へ向けてのコメント
ワクチン接種により集団的免疫を獲得するためには、
その集団の70%以上がワクチンを摂取することが必要と言われています。
接種の強制も、接種有無の情報開示も強制することができない現状では、
“四半期ごとにでも無記名で接種状況確認アンケート”を社内で取ることは可能だと思います。
今後の会社での感染予防対策を検討する上での有用な情報になるかもしれませんので、
担当者の方は考えてみてください。
また、前質問と被りますが、集団的免疫獲得のために職場にいる非正規社員への
対応も考えていただけると幸いです。
10. 産業医から会社と社員へ向けてのコメント
季節性インフルエンザワクチンの効果は60%ほどと言われています。
今回のコロナワクチンは、多くがそれ以上の効果があることが治験データで示されていますので、
「少なくとも、副反応等のデメリットを上回る効果」が期待できると感じています。
しかし、新型コロナワクチンを受けるか受けないかは、最終的には個々の意思が尊重されます。
個人的には、毎年のインフルエンザワクチン接種を受けているのに、
新型コロナワクチンを受けたくない人には、正直、若干の疑問(矛盾)を感じます。
また、毎年のインフルエンザワクチン接種をしていない人に、
新型コロナワクチンを勧奨することはできないと感じます。
私自身は、毎年の季節性インフルエンザワクチンを受けていますし、
今回の新型コロナワクチンを受けるつもりです。
そして、私自身は、受けるか受けないかよりも、
このワクチンがどれくらいの期間有効なのか。一生?1年?数ヶ月?
今後も出てくるであろう変異株に対しての有効性はどうなのか、が一番の関心です。
以上、少しでも企業担当者の方のご参考になれば幸いです。
他にご質問あれば、気軽にお聞きください。
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